夏の終わりに
皆さんは自身の寿命がわかるとしたら、それを知りたいですか?
確かに知りたい。皆そう思うはずです。
でも、知らされたいですか?
私は怖いです。もしそれが今日だったら‥。
今回はこの映画のようなお話です。
大学時代、バイク仲間の友人のツテである男と知り合いました。
その男の住む家は友人の家の近所なんですが、かねてからの「曰く付き」の家でした。
その家は借家なのですが、入居者が頻繁に替わる家なのです。
理由は様々。事業に失敗する人、健康を著しく害してしまう人…。
共通しているのは、その家に入るとロクな目にあわないという事です。
そんな家に越してきた彼は、バイクには乗っていなかったものの興味があったようで、友人宅にバイク仲間が
集まると時々顔を出してくるのです。
ある日、皆が集まっていると彼がやってきました。
友人はふと、彼に曰く付きの家について様子を伺いました。
すると、彼は平然とした顔で「あの家はおばけ屋敷だよ」と言うじゃありませんか((((;゜Д゜)))
その後、彼の家は仲間の間でちょっとしたブームになり、怖いもの見たさで肝試しなんかをするようになりました。
少し古ぼけた感じの一軒家なんだけど、部屋の中の物が勝手に動いたり、何度閉めてもドアが開いたり…
誰もいないはずの廊下や階段を歩く足音がしたり。
彼は言いました。「この家は霊の通り道なんだ」と。
二階のトイレは板キレで打ち付けられていて、開かずの間になっています…。
理由を聞くと、そこが一番霊が通るらしく、使えないのだとか…。
だったらそんな家とっとと出ていけばいいのにって思いますよね?
ところが彼はどこに住んでも似たようなものだと言うのです。
そう、彼は、いや、彼の家族は皆霊感が強いらしく、霊なんてどこでもいると言います。この家は圧倒的に
数が多いだけと。
それだけ強烈な霊感を持つ彼は、特別な力をもっていました。
それが冒頭で話した、人の寿命が見えるという力です。
初めてその事を聞いた時は衝撃を憶えました。
彼には私の寿命が見えているのかとと思うと‥((((;゜Д゜)))
皆同じような事を感じてたようでしたが、誰も自分の寿命を聞ける人は居なかった。それが普通ですよね。
そんなある日のこと…
彼はとある大学のラグビー部に所属していました。
このラグビー部には他にも私の友人が居まして、事件から随分経ってからこの話を聞かされました。
ある夏休みの事です。
夏休みといっても、ラグビー部は毎日練習がありました。
朝、部員が集まったところで、霊感の強い彼が一人の部員を指差し、友人に言ったそうです。
「あいつ…今日死ぬかも…」と。
友人は彼の力について知っていましたが、突然そんな事を言われても信じられませんよね?
練習前にラグビー部員は全員でランニングに出ました。
部室から練習場が離れているため、ランニングを兼ねて遠回りしながら練習場に向かいます。
しばらく走ると、一人の部員が部室に忘れ物をしたらしく、ランニングの列から離れ、部室に戻っていきました。
彼の生きた姿を見たのは、それが最後だったのです。
彼は部室に戻る途中に交通事故にあい、命を絶ちました。
亡くなったのは、霊感の強い彼が今日が寿命と言った部員でした。
私がこの話を聞いたのは、霊感の強い彼が幽霊屋敷から引越した後です。
彼の父親は仕事に失敗し、道外に左遷されたと聞きました。
そして彼もまた大学を辞め、家族共々引越ししたようです。
今、彼らがどうしているのか、知る人は誰も居ません。
確かに知りたい。皆そう思うはずです。
でも、知らされたいですか?
私は怖いです。もしそれが今日だったら‥。
今回はこの映画のようなお話です。
大学時代、バイク仲間の友人のツテである男と知り合いました。
その男の住む家は友人の家の近所なんですが、かねてからの「曰く付き」の家でした。
その家は借家なのですが、入居者が頻繁に替わる家なのです。
理由は様々。事業に失敗する人、健康を著しく害してしまう人…。
共通しているのは、その家に入るとロクな目にあわないという事です。
そんな家に越してきた彼は、バイクには乗っていなかったものの興味があったようで、友人宅にバイク仲間が
集まると時々顔を出してくるのです。
ある日、皆が集まっていると彼がやってきました。
友人はふと、彼に曰く付きの家について様子を伺いました。
すると、彼は平然とした顔で「あの家はおばけ屋敷だよ」と言うじゃありませんか((((;゜Д゜)))
その後、彼の家は仲間の間でちょっとしたブームになり、怖いもの見たさで肝試しなんかをするようになりました。
少し古ぼけた感じの一軒家なんだけど、部屋の中の物が勝手に動いたり、何度閉めてもドアが開いたり…
誰もいないはずの廊下や階段を歩く足音がしたり。
彼は言いました。「この家は霊の通り道なんだ」と。
二階のトイレは板キレで打ち付けられていて、開かずの間になっています…。
理由を聞くと、そこが一番霊が通るらしく、使えないのだとか…。
だったらそんな家とっとと出ていけばいいのにって思いますよね?
ところが彼はどこに住んでも似たようなものだと言うのです。
そう、彼は、いや、彼の家族は皆霊感が強いらしく、霊なんてどこでもいると言います。この家は圧倒的に
数が多いだけと。
それだけ強烈な霊感を持つ彼は、特別な力をもっていました。
それが冒頭で話した、人の寿命が見えるという力です。
初めてその事を聞いた時は衝撃を憶えました。
彼には私の寿命が見えているのかとと思うと‥((((;゜Д゜)))
皆同じような事を感じてたようでしたが、誰も自分の寿命を聞ける人は居なかった。それが普通ですよね。
そんなある日のこと…
彼はとある大学のラグビー部に所属していました。
このラグビー部には他にも私の友人が居まして、事件から随分経ってからこの話を聞かされました。
ある夏休みの事です。
夏休みといっても、ラグビー部は毎日練習がありました。
朝、部員が集まったところで、霊感の強い彼が一人の部員を指差し、友人に言ったそうです。
「あいつ…今日死ぬかも…」と。
友人は彼の力について知っていましたが、突然そんな事を言われても信じられませんよね?
練習前にラグビー部員は全員でランニングに出ました。
部室から練習場が離れているため、ランニングを兼ねて遠回りしながら練習場に向かいます。
しばらく走ると、一人の部員が部室に忘れ物をしたらしく、ランニングの列から離れ、部室に戻っていきました。
彼の生きた姿を見たのは、それが最後だったのです。
彼は部室に戻る途中に交通事故にあい、命を絶ちました。
亡くなったのは、霊感の強い彼が今日が寿命と言った部員でした。
私がこの話を聞いたのは、霊感の強い彼が幽霊屋敷から引越した後です。
彼の父親は仕事に失敗し、道外に左遷されたと聞きました。
そして彼もまた大学を辞め、家族共々引越ししたようです。
今、彼らがどうしているのか、知る人は誰も居ません。